【肩関節】筋膜リリースの為の『筋肉と関節運動』【読む‐機能解剖学⑤】

<div onCopy="return false;">

こんにちは♪

筋膜リリースとIASTMの資格発行を行っている「日本IASTM協会」です♬

 

このブログでは、筋膜リリースで肩こり改善や、肩をあげた時の痛みを改善していく事でとても重要な部位である【肩関節】について学んでゆきます。

肩関節は広義には、上腕骨、肩甲骨、鎖骨から形成される関節です。

このブログ内では、肩関節に関連する関節、肩関節の動き、肩関節と肩甲骨の連動、肩関節に付着する筋肉、外転運動の3段階に対する説明をおこなっております。

現在文字だけとなっており、理解しづらいと思うのですが、今後少しづつ画像を付けたしアップデートしてゆきます♬

それでは、お楽しみください♪

 

●肩関節

肩関節は単に鎖骨を通して胸鎖関節の位置で 胸骨と接しているにすぎません。したがって肩 関節の動きは非常に大きくしかも多方向です。 加えて、肩甲骨の動きなくしては肩関節の動き はないといっても過言ではありません。 たとえ ば肩関節が屈曲して外転するとき、 肩甲骨は挙 上、上方回旋および外転します。 また、 肩関節 が内旋し水平屈曲するときには、 肩甲骨は外転 します。 逆に、 肩関節が外旋して水平伸展する ときには、肩甲骨は内転します (表 3-1 を参照)。 肩関節はあらゆる方向において非常に大きな 可動域をもっている反面、大変不安定な関節で あるともいえます。 したがって肩関節ではロー テーターカフ (回旋筋腱板)のインピンジメ ント (骨との間ではさまれる傷害)や亜脱臼、 あるいは脱臼がしばしば生じます。 一般的に、 より大きな可動域をもつ関節は不安定で、 より小さな可動域しかもたない関節は安定している と考えられます。

骨格

肩関節の動きに関与する筋肉は肩甲骨、鎖骨 そして上腕骨に付着しています。 各骨の部位別 の位置やその重要性について学ぶことは、 肩複 合体の機能を理解する上で非常に重要です。 肩 甲骨で目安となる箇所としては、棘上窩、棘下窩、 肩甲下窩、 肩甲棘、 関節窩、 烏口突起、 肩峰、 下角などがあります。 上腕骨では、 上腕骨 頭 大結節、小結節、 結節間溝、 三角筋粗面な どがあります 。

関節

肩関節は肩甲上腕関節とも呼ばれ、 可動関節 の中でも特に可動性の高い球関節という多軸関 節です。 この高い可動性のために肩関節は不安 定ですが、 関節窩の回りを取り囲む軟骨状の輪 である関節唇(かんせつしん)や関節上腕靭帯に よって安定性が高められています。

非常に薄い後関節包靱帯は、 肩関節の内旋、 屈曲、 水平屈曲で緊張するのに対し、前関節上 腕靱帯は外旋、 伸展、外転、 水平伸展で緊張し ます。 近年、下関節上腕靭帯は前方および後方 の安定性を与えているということで、その重要性が注目されています。 しかしながら、注目す べき最も重要なことは、肩甲上腕関節(肩関節) が広範な可動域をもつため、可動域の最終地点 に到達するまで、 靭帯はゆるい状態にあるとい うことです。 すなわち、可動性を得るために安 定性が犠牲にされているのです。

投球やタックルは、腕を横に広げてから行い ますし(肩関節の外転)、 屈曲や伸展という動 きも懸垂や腕立て伏せといった動作のなかにみ られます。

肩関節のいろいろな方向での可動域を完璧に 測定するのは大変に難しいことです。なぜなら ば、 肩関節の動きには必ず肩甲帯の動きが伴うからです。とはいえ、 肩関節はほぼ次のような 可動域をもっています。 外転は90~95°、内転 は体幹の前面で75°、伸展は40~60°屈曲は 90~100°、内旋、外旋は、 70~90° 水平伸展 は45°、そして水平屈曲は135° です。

先ほども述べましたが、 肩関節はその解剖学 上の構造のために傷害を受けやすくなってい す。その理由としては、関節窩が浅いこと、靱 帯によるサポートが緩いこと(代償として大き な可動域が保証される)、そして肩関節の動的 安定性にとって必要不可欠な筋力や筋持久力が 弱いことなどがあげられます。 その結果、 肩甲 上腕関節前方または前下方への亜脱臼や脱臼が、 運動時では日常的によく起こります。 後方脱臼 が発生するのはかなりまれですが、 後方不安定 性による肩周辺で問題が起こることはめずらし くありません。

特に棘上筋、棘下筋、肩甲下筋そして小円筋 の腱によってつくられるローテーター・カフ (回旋筋腱板) と呼ばれる組織はしばしば損傷 を受けます。 このローテーターカフの筋肉は 小さく、上腕骨頭の前部、上部そして後部に停 止しているので、 上腕骨頭は自由に回旋するこ とができます。 そして、 さらに重要なことは、 ローテーター・カフの筋群がその可動域におい て上腕骨をよりパワフルに動かしている間、上 腕骨頭が関節窩に常に正しく接するように、 重 要な役割をはたしているということです。

●肩関節の動き
・外転 : 上腕が体幹より外側、 上方に向かって離れる動き
・内転: 上腕が体幹の方へ向かって近づく動き
・屈曲: 上腕が前方へ向かう動き 伸展: 上腕が後方へ向かう動き
・水平屈曲: 上腕が水平な位置において胸の方へ向かう動き
・水平伸展: 上腕が水平な位置において胸から離れていく動き
・外旋 : 上腕がその長軸を中心に外側へ回る動き 内旋 : 上腕がその長軸を中心に内側へ回る動き
・対角伸展: 対角面において上腕骨が正中線より離れていく動き
・対角屈曲 : 対角面において上腕骨が正中線に向かっていく動き

肩関節肩甲带(肩甲骨)の対になる動き
肩関節- 肩甲带(肩甲骨)
外転-上方回旋
内転-下方回旋
屈曲-挙上/上方回旋
伸展-下制/下方回旋
内旋-外転
外旋-内転
水平伸展-内転
水平屈曲-外転
対角伸展-内転/挙上/下方回旋
対角屈曲-外転/下制/上方回旋

○筋肉
肩関節の筋肉について学習し理解するにあたっ て、位置や機能によって筋肉をグループ化する と非常に都合がよいでしょう。 肩甲骨と鎖骨に 起始をもつすべての筋肉は肩関節の内在性の筋 肉として分類され、 三角筋 烏口腕筋 大円筋、 およびローテーター・カフの筋群 (肩甲下筋、 棘上筋、棘下筋、小円筋) がこのグループに入 ります。 一方、 肩関節の外在筋は広背筋と大胸 筋です。 また、筋肉を一般的な位置に従って分 類することも一助となります。 大胸筋 烏口腕 筋,肩甲下筋は前方に位置しますし、 三角筋と 棘上筋は上方に位置します。 広背筋 大円筋、 棘下筋、小円筋は後方に位置しています。

上腕二頭筋と上腕三頭筋 (長頭)も肩関節の 動きにかかわっています。 主に上腕三頭筋の長 頭は伸展と水平伸展を補助するのに対して、 上 腕二頭筋は屈曲と水平屈曲を補助します。

○肩関節に関与する筋肉 (位置による分類)
・前方
大胸筋 烏口腕筋、肩甲下筋
・上方
三角筋、棘上筋
・後方
広背筋,大円筋、棘下筋、小円筋 筋肉の確認

ローテーター・カフ

図 3-7 はすでに述べたように、上腕骨頭を関 節窩の適切な位置に維持するのに最も重要なロー テーターカフ (回旋筋腱板) を図解していま す。 また、これら棘上筋 棘下筋・小円筋 甲下筋には、それぞれの名称のラテン語の頭文 字から SITS という文字が使われます。 これら の筋肉は三角筋や大胸筋と比べてあまり大きく ないために、 十分な筋力のみならず、とりわけ 反復性のオーバーヘッド動作(たとえば投動作や水泳など) において適切な機能を維持できる だけの十分な筋持久力をもたなければなりません。 そういった運動が未熟な技術や筋疲労時に、 あるいは不十分なウォームアップやコンディ ショニング下で行われるとき、ローテーター・カフ、とりわけ棘上筋は関節窩に上腕骨頭を動 的に安定させる機能を失い、たとえば肩峰下腔内における腱炎やローテーター・カフ・インピ ンジメント (骨との間ではさまれる傷害)など を引き起こしてしまいます。

三角筋 (さんかくきん) 

起始
前部: 鎖骨の外側1/3
中部:肩峰
後部:肩甲棘

停止
上腕骨中部外側の三角筋粗面

機能
三角筋前部:肩関節の外転、屈曲、 水平屈曲、內旋
三角筋中部肩関節の外転
三角筋後部:肩関節の外転、伸展 、 水平伸展、外旋

触診
上腕骨頭の前方、 外側および後方部ではっきりと触れることができます。

神経支配
腋窩神経 (C5.6)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング
三角筋は物を持ち上げる動作で使われます。
三角筋が上腕骨を引っ張るときは、 僧帽筋が肩 甲骨をしっかりと固定します。 三角筋の前部は 肩関節を屈曲、内旋させ、逆に後部は肩関節を 伸展、外旋させます。 また、前部は肩関節を水 平屈曲させ、後部は肩関節を水平伸展させます。 肩関節を外転させる方向に腕を持ち上げるときは、三角筋全体が使われます。 肩関節の外転は三角筋の最も重要な働きです が、このような動きをするサイド・アーム・ダ ンベル・レイズ (p.284) というエクササイズ は特に三角筋の中部を鍛えるのに適しています。 肩関節を30°水平屈曲させてダンベル・レイズ・ エクササイズを行うと三角筋の前部を、 また 30° 水平伸展させて行えば後部を特に鍛えるこ とができます。

三角筋のストレッチは、ストレッチする部位 により異なる姿勢が要求されます。 前部は上腕 骨を過度の水平伸展に、あるいは過度の伸展と 内転位にもっていくことでストレッチされます。 中部は、 上腕骨を背中の後ろへ過度の内転位に もっていくことでストレッチされます。 後部は、 水平屈曲によりストレッチされます。

●烏口腕筋 (うこうわんきん) 

起始
肩甲骨の烏口突起

停止
上腕骨中部の内側

機能
肩関節の屈曲: 上腕骨が体幹から前方へまっすぐに離れる動き

肩関節の内転 : 上腕骨が体幹へ向かって内側方向へ近づく動き

肩関節の水平屈曲 : 90°外転位にある上腕が 水平面上で胸の方へ向かう動き

触診
触診は困難です。

神経支配
筋皮神経 (C5・6・7)

機能解剖、筋力強化、ストレッチング 烏口腕筋は決して大きな力を発揮する筋肉ではなく、むしろ肩関節の屈曲と内転を補助する 働きをし、 水平屈曲において重要な役目をはた します。

たとえばベンチプレスのように肩関 節を水平屈曲させるエクササイズは烏口腕筋の 訓練には最適です。 また、 ラットプルダウンでも鍛えられます。

烏口腕筋は肩関節の過度の伸展によってもストレッチされますが、過度の水平伸展によって最もよくストレッチされます。

●棘上筋(きょくじょうきん) 

起始
肩甲骨上窩の内側2/3

停止
上腕骨大結節の上端


機能
肩関節外転の補助と上腕骨頭を関節窩に近づて安定させる

触診
遠位部では三角筋の下に、 近位部では僧帽筋 の下に位置するため、触れられません。☆

神経支配
肩甲上神経 (C5)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング
棘上筋には上腕骨の骨頭を関節窩に近づけておくという大切な働きがあります。 ボールを投 頭を関節窩に近づけて動的安定性を保ちます。 たとえば、投球時の準備期では上腕骨頭は前方げるとき、上腕骨は強く引っ張られて肩甲骨か ら離れようとするので、 棘上筋が働いて上腕骨に、 また、フォロースルー期では後方にそれぞれ抜けようとしますが、これに抵抗しているの が棘上筋といえます。

棘上筋は他のローテーターカフのなかで最 も傷害を受けやすい筋肉です。 肩関節自体がと ても損傷を受けやすいのですが、 特に棘上筋は 軽度から中程度の筋挫傷や完全断裂といった損 傷を、投球動作の繰り返しや水泳によって受け ます。 棘上筋の損傷や筋力低下は、肩甲骨を挙 上させた状態で肩関節を外転させる動きをさせ ることによって見つけることができます。 抵抗 下での肩関節の外転力が弱かったり、まったく 外転できないようであればこの筋肉に問題があると考えられます。

棘上筋は三角筋の中部が働く際に、同時に力 を発揮します。“エンプティ・カン・エクササイズ” という運動はとくにこの筋肉を鍛えるの に有効です。 缶ジュースの中身を捨てるような 動作なのでこのように呼ばれるのですが、 肩関 節を90°外転させ、腕をまっすぐに伸ばして肩 関節を内旋させた状態で行います。

肩を内旋および伸展位で、 腕を背後で内転す ると棘上筋がストレッチできます。

●棘下筋(きょくかきん) 

起始
肩甲骨後面の棘下窩内側

停止
上腕骨大結節の後部

機能
肩関節の外旋 : 上腕骨がその長軸を中心に外 肩関節の水平伸展: 90°外転位にある上腕が側へ回る動き
水平面上で後方へまっすぐ離れる動き

触診
肩甲棘のすぐ下で三角筋後部の下部に触れることができます。

神経支配
肩甲上神経 (C5・6)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング 棘下筋と小円筋は菱形筋が肩甲骨の動きを制限している(止める) ときに、 効果的に働きます。 上腕骨がこれらの筋肉によって外側に回る、 すなわち肩関節が外旋をするとき、 菱形筋は肩 甲骨を背中で平らになる位置に固定するので、 さらに肩関節は外旋しやすくなります。

棘下筋は肩関節の後方の安定性にとって非常 に大切な筋肉です。 また、 肩関節の外旋筋とし て最も強力で、 ローテーター・カフの筋群では2番目によく損傷を受ける筋肉でもあります。 懸垂やロープ・クライミングなどのエクササイズのように、腕を下へ引き下ろす動作をする と 棘下筋、小円筋そして広背筋がよく働きま す。 また、棘下筋と小円筋は肩関節0° または は90°外転位でアイソメトリックな抵抗下で外旋させるとよく鍛えられます。

棘下筋のストレッチは肩関節の内旋と過度の 水平屈曲が効果的です。

●小円筋 (しょうえんきん) 

起始
肩甲骨外側縁の中部後面

停止
上腕骨大結節の後部

機能
肩関節の外旋 : 上腕骨がその長軸を中心に外 側へ回る動き
肩関節の水平伸展: 90°外転位にある上腕が水平面上で後方へ向かう動き
肩関節の伸展 : 上腕骨が後方へまっすぐ離れる動き

触診
三角筋後部と肩甲骨外側縁の間で触れること ができます。

神経支配
腋窩神経 (C56)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング

小円筋の機能は、 肩関節後方の動的安定性に 役立つという点で棘下筋と似ており、これら2 つの筋肉は同時に働くといえます。 したがって、 小円筋を強くするエクササイズも棘下筋のそれ と同じです。

小円筋は棘下筋と同様に、 肩関節を過度の水 平屈曲にして内旋することでストレッチされます。

●肩甲下筋 (けんこうかきん) 

起始
肩甲骨前面の肩甲下窩

停止
上腕骨の小結節

機能
肩関節の内旋 : 上腕骨がその長軸を中心に内 側へ回る動き
肩関節の内転 : 外転位から上腕骨を体幹へ向かって引き寄せる動きます
肩関節の伸展 : 上腕骨が後方へまっすぐ離れる動き

触診
腋窩部から肩甲骨前面を触知し、肩甲骨側へコンタクトして触れます。患者がリラックスしている事が重要です。

神経支配
肩甲下神経 (C5・6)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング

ローテーター・カフを構成する筋肉の1つで ある肩甲下筋は、上腕骨を前方から引っ張りな がら関節窩に近づけて安定させています。 肩甲 下筋は広背筋や大円筋とともに働きますが、そ の力はさほど強くありません。 なぜなら他の2 つの筋肉に比べ、停止部が肩関節により近いた めです。また、この筋肉が有効に働くためには 菱形筋が肩甲骨をしっかりと固定しておく必要 があります。 ラットプルダウンやロープ・ クライミングのような広背筋や大円筋を鍛える で、肩甲下筋も鍛えることができ ます。 肘を体幹につけた、 すなわち肩関節0° 外転位で肩関節を内旋させるエクササイズをす れば、特に肩甲下筋に負荷をかけることができ ます。

腕を体側で外転、外旋することによって肩甲 下筋をストレッチできます。

●大円筋(だいえんきん) 

起始
肩甲骨下角後面

停止
上腕骨の小結節稜(しょうけっせつりょう)

機能
肩関節の伸展 : 上腕骨が後方へまっすぐ離れる動き
肩関節の内旋 : 上腕骨がその長軸を中心に内
側へ回る動き 肩関節の内転 : 外転位から上腕骨を体幹へ向かって引き寄せる動き

触診
肩甲骨の下角の後面より上腕骨にかけての対 角線上で触れることができます。

神経支配
肩甲下神経 (C5・6・7)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング

大円筋は菱形筋によって肩甲骨がしっかりと
固定されているか、あるいは下方回旋しているときにのみ効果的に働きます。

この筋肉は広背筋と一緒に働くと力を発揮し ますが、働きとしては広背筋、大胸筋そして肩 甲下筋によって肩関節が内転、 内旋、 伸展する のを補助します。 したがって大円筋は “広背筋 の小さなヘルパー”とも呼ばれます。 懸垂やロー プクライミング、 それに肩関節の内旋運動によって大円筋が鍛えられます。

肩甲骨上方回旋を制限した状態での、90°外転位で肩関節を外旋することによって大円筋はストレッチされます。

●広背筋(こうはいきん) 

起始
腸骨稜後面、仙骨後面、および第7胸椎から 第5腰椎にかけての棘突起と第 10.第11・第12肋骨

停止
上腕骨の小結節稜

機能
肩関節の内転 : 上腕骨が外転位から体幹または正中線に向かう動き
肩関節の伸展 : 上腕骨が屈曲している状態から後方へ向かう動き
肩関節の内旋 : 上腕骨がその長軸を中心に内側へ回る動きな動き

肩関節の水平伸展: 上腕骨が水平面上で胸か
ら離れて後へ向かう動き

触診
上腕骨の付け根の下から脇下、体幹の後部外側の広い範囲で触れることができます。

神経支配
胸背神経 (C6・7・8)

機能解剖、筋力強化、ストレッチング
広背筋は肩関節を内旋させながら内転させる 強力な筋肉で、かつ肩関節の伸筋群の中で最も 重要な筋肉の1つです。

懸垂やロープ・クライミングのように、腕を まっすぐに伸ばした状態から身体を引きつける エクササイズでよく鍛えられ、平行棒を利用し たディッピングも効果的な広背筋のエクササイ ズです。 また、ダンベルやバーベルを用いたロー イングやプルオーバーなども広背筋を発達さ せるのによいエクササイズです。 ラットプル・ ダウンの“ラット”は広背筋という意味で、し たがってこのラットプルダウンは広背筋を 鍛える最も代表的なエクササイズといえます。

広背筋は大円筋とともに、 肩関節を90°外転 位で外旋することによりストレッチされます。 このストレッチは180°外転位を保持しながら 肩関節を外旋し、それから体幹を反対側に側屈 して回旋させることでさらに効果が上がります。

●大胸筋 (だいきょうきん) 

起始
上部(鎖骨頭): 鎖骨の内側前方1/2
下部(胸骨頭): 第1~第6肋骨の肋軟骨の前面とその胸骨部分

停止
大胸筋の腱が平たく 5~7cmの幅で上腕骨 の大結節稜に付着

機能
上部(鎖骨部):肩関節の内旋、水平屈曲、 屈 曲、外転 (90°以上の外転で上部はさら なる外転を補助する)、 内転 (90°以下の 外転において)

下部 (胸肋部):肩関節の内旋、 水平屈曲、 伸展、内転

触診
鎖骨から第6肋骨にかけての胸部の広い範囲 で触れることができます。

神経支配
上部: 外側胸筋神経(C5・6・7)
下部: 内側胸筋神経 (C8、 T1)

機能解剖、 筋力強化、ストレッチング 大胸筋は肩関節を屈曲と内旋させることによっ て、 前鋸筋が肩甲骨を前方に引き出す、 すなわち外転させることを助けます。 投球動作などはこのよい例ですが、 そのときは肩関節が屈曲し ながら内旋します。

大胸筋と三角筋の前部は一緒に働きます。 こ の筋肉は腕立て伏せ、懸垂、投球あるいはテニ スのサーブ時にも使われます。 ベンチプレス ではベンチの上に背臥位になって、 バーベルを 胸の上で上げ下げしますが、 肩関節を水平屈曲 させてバーを上げる際にも、 大胸筋が大変よく 働きます。 したがって、ベンチプレスは大胸 筋を鍛える最も有効なエクササイズの1つだといえます。

肩関節の水平伸展で大胸筋の中部をストレッチできます。 外転角度を大きくすると胸肋部をストレッチでき、外転角度を下げると鎖骨部のストレッチとなります。


●3段階の外転運動
外転の可動域は180° で、 次の3段階に区分されます。

第1段階:上腕は肩甲上腕関節で外側に回転し、上腕から肩甲に伸びる次の筋が作用します。

棘上筋
三角筋
上腕二頭筋
烏口腕筋

第2段階: 外転が 30-50° に達すると肩甲骨も動き出します。この傾斜角には個人差があるため、患者の 健常な側の肩甲骨を標準とします。 肩甲骨が動くと、 必ず肩鎖関節および胸鎖関節が運動し、下記の筋は、肩甲帯の筋とともに動きます。

僧帽筋上部 
僧帽筋下部
前鋸筋

第3段階: 最後の20° は、 脊柱が担います。この段階 の運動では、主に両側へ外転しながら伸展し、 そ この後さらに片側へ外転しながら同側に回旋し、 反 対側に側屈します。 運動と同時に肋骨が挙上しますが、 肋骨は、運動域が 160°に達するかなり前に運動しはじめます。胸椎-肋骨の可動域が制限されている場合、肩のきれいな180゜外転は難しくなります。

第3段階では、上述の筋に加えて次の筋も働きます。

脊柱起立筋

肩鎖関節と胸鎖関節の相互作用
肩甲帯の運動には、必ず肩鎖関節と胸鎖関節が協同で関与します。 肩甲帯を最大可動域まで運動さ せたときの鎖骨の外側端は、約60°の挙上運動、5°の下制運動、30°の後退運動がみられます。
同様に、鎖骨を運動させると、肩甲骨が必ずついてきます。
よって、鎖骨を起始とする筋(僧帽筋上部、三角前部、大胸筋鎖骨部、鎖骨下筋)は、鎖骨を介して肩甲帯の位置を変えます。
肩甲帯の位置が変わることによって、胸椎や腰椎、さらにそれより下の構造物まで影響を与える可能性があります。(運動連鎖)

 

これらが肩関節に対する機能解剖学の全体像です。最初はとても複雑だと思うのですが、筋膜リリース資格講座を通してこれらの内容の復習してゆきますので大丈夫です(^^♪

生理学的、理論的に筋膜リリースをしっかり学びたい方、は是非「日本IASTM協会」の講座を取ってみてください♪
 
 
上記を何となく知っているだけでも、筋膜リリースの効果をより高める事が可能となります。
ご自身で身体を動かしながら、どこにその筋肉があるのかを練習してみると覚えやすいです♬
 
筋肉の位置や関節運動は暗記するものではなく、使っていくうちに段々と覚えていくものとなります♬
基礎講座であるIASTM資格セミナーでは、機能解剖学の説明をおこないながら実技が進んでゆく為、一日で全体像が覚えられますよ♪
 
「全て暗記してからでないとセミナー参加が不安」などと思わなくて大丈夫です♪
 
筋膜リリース上級講座内でも復習しますし、期間も約2か月で行なっていきますので、その2か月内でご自身の成長を楽しんで頂けると良いかと思います♫
</div>