


半棘筋も横突棘筋の一つです。 半棘筋とは、 この筋 が頚椎と胸椎にしかないので、脊椎の半分ということ を意味しています。
位置
椎弓板のくぼみにあり、 多裂筋のすぐ浅層にありま す。 半棘筋は第4頚椎~第10胸椎の横突起から3~6 つ上の椎骨の棘突起へと至ります。 この筋は以下の3つに分けられます。
1. 頭半棘筋
2. 頚半棘筋
3. 胸半棘筋
起始と停止
頭半棘筋
起始: 第4頚椎~第6胸椎の横突起
停止: 後頭骨
頸半筋
起始: 第1~6胸椎の横突起
停止: 第2~6頚椎の棘突起
胸半棘筋
起始: 第6~10胸椎の横突起
停止: 第6頚椎~第6胸椎の棘突起
機能
両側の収縮時は、 脊柱の伸展。
片側のみの収縮時は、 脊柱の反対側への回旋。
機能の説明
起始が停止よりも外側にあるので、 棘突起を外側に 引くことで脊柱の反対側への回旋が起こります。 この 動きはもちろん片側のみの収縮時です。 また両側の収縮時は、 棘突起を下方に引くことで脊柱の伸展が起こ ります。
注目すべき点
半棘筋は頚椎で最も発達しています。 また、3つの 横突棘筋の中で最も垂直方向に筋が走行しているの で、脊柱の伸展には適していますが、 脊柱の反対側へ の回旋にはあまり適していません。
短縮や伸長による機能低下
短縮:横突棘筋の片側のみが短縮した場合は、脊柱 が反対側へと回旋した姿勢を示します。また 両側が短縮した場合は、 脊柱の屈曲が制限さ れます。
伸長: 半棘筋の機能が低下します。
ストレッチ方法
脊柱を同側へ回旋しながら屈曲させます。
共働筋
脊柱の反対側への回旋 外腹斜筋
拮抗筋
脊柱の屈曲: 内腹斜筋 外腹斜筋 腹直筋