
位置
4つ (左右を含めて8つ)の小筋群から 成る後頭下筋 (群) は、 後頚部において後頭 骨のすぐ下から第2頚椎の間にあります。
起始と停止
起始: 第1頚椎あるいは第2頚椎の棘
突起か横突起 停止: 第1頚椎の横突起、 後頭骨
機能
筋群として両側が収縮したときは、 頭部(環椎後頭 関節)の伸展。片側のみの収縮時は、 頭部(環椎後頭関 節)の側屈と同側への回旋。
機能の説明
後頭下筋の一つである下頭斜筋が第1頚椎横突起の停止を第2頚椎
注目すべき点
後頭下筋の制限が中枢神経系の正常な機能を乱すと いう推測があります。 これは、この筋群が後頭骨へ付 着しているために、機能が制限されると後頭骨の位置 に影響を及ぼすかもしれず、従って後頭骨を含む頭蓋 の骨の内面と連絡する髄膜の位置にも影響を及ぼすこ とにより中枢神経系の機能を乱すという推測です。 ま た、フォワードヘッド姿勢はこの筋群の緊張を高めま す。なぜならフォワードヘッド姿勢では重力によって 頭部が屈曲方向に引っ張られるので、この筋群が抵抗 して収縮するためです。
短縮や伸長による機能低下
短縮:後頭部から後頚部上方にかけて頭痛が生じま す。
伸長 : 後頭下筋の機能が低下します。
触診とマッサージ
後頭下筋は頭半棘筋の深層にあり、後頭骨の下方で 触れることができます。 強擦法や圧迫法を行うのが効 果的なマッサージです。
ストレッチ方法
頭部 (環椎後頭関節) を屈曲し、頚部 (環軸関節) を 反対側へ回旋させます。
共働筋
頭板状筋、板状筋
拮抗筋
胸鎖乳突筋 斜角筋